年間休日100日は多いのか、それとも少ないのか。働く環境を考える上で重要なポイントですが、実際のところどうなのでしょうか。
Yahoo!知恵袋でも、年間休日100日についてしんどいといった悩みや、違法性について気になるという質問が多く寄せられています。
本記事では、実際に年間休日100日で働いている方の生の声と、法律の専門家による見解を交えながら、多角的に解説していきます。
年間休日100日について働いている人の声
Yahoo!知恵袋には、実際に年間休日100日で働いている方からの生の声が多数寄せられています。その内容は多岐にわたりますが、大きく分けると以下のようなカテゴリーに分類できます。
年間休日100日の評価
年間休日100日の評価は、人によって大きく意見が分かれています。 ある人にとっては「普通」「むしろ多い」と感じられる一方、別の人からすれば「明らかに少ない」「常識的に考えて異常」と捉えられるのが実情のようです。 業種や企業規模など、それぞれの働き方によって評価が大きく変わるのがこの休日日数の特徴と言えるでしょう。
「普通」「むしろ多い」という意見
「年間100日の休日数は、いたって普通の日数です」という意見や、「ザラにありますね。ハローワークの求人だと、年間休日90日くらいの企業がゴロゴロあります」といった声があります。業種や企業規模によっては、100日程度の休日が一般的だと捉えている方もいるようです。
「明らかに少ない」「常識的に考えて異常」という意見
一方で、「年間休日120日ぐらいが普通です。大企業や公務員なら125日前後あります。100日というのは少ないです」といった意見も。自身の経験や業界の常識から、100日は明らかに少ないと断言する方も多くいました。
休日出勤や長時間労働の実態
年間休日100日と聞いて入社しても、実際は休日出勤が多くて休めないというケースが後を絶ちません。 休日出勤や長時間労働はもはや当たり前で、しかもその分の残業代が適切に支払われないこともしばしば。 労働基準法違反の疑いがあるような、ブラックな実態が数多く指摘されています。
休日出勤で休日が潰れる
「公表してる日数の時点でも少ないのに、入社したらそれより20日位少ないとか、休日出勤ありまくりだとか(手当てなし、代休も取れない)」といった声があるように、年間休日100日と聞いて入社しても、実際は休日出勤が多くて休めないというケースが多いようです。
残業代が適切に支払われない
「休日は休日出勤でつぶれる」上に、「その分の残業代は出ない」というブラックな実態も。労働基準法違反の疑いがある企業も少なくなさそうです。
肉体的精神的な負担の大きさ
年間休日100日で働く人の多くが、「きつい」「しんどい」と訴えています。 休みが少ないことによる肉体的精神的な負担は計り知れません。 仕事に追われて心身ともに余裕がない状態では、当然ながらプライベートの時間も十分に取れません。 疲労が蓄積する一方で、仕事とプライベートのバランスを取るのは至難の業と言えるでしょう。
きついという声多数
年間休日100日で働いている方の声で特に目立つのが、「きつい」「しんどい」といった言葉の多さです。休みが少ないことで、肉体的にも精神的にも大きな負担を感じている方が非常に多いことがわかります。
仕事とプライベートのバランスが取れない
「休みが全然取れない」状態では、当然ながらプライベートの時間も十分に取れません。「疲労がたまる一方」という声からは、仕事に追われて心身ともに余裕がない様子がうかがえます。
年間休日100日の実態
年間休日100日の内訳を見ていくと、週休2日制の場合は土日でも休めない日が出てくるなど、かなりハードなスケジュールだということがわかります。
日本の企業の年間休日の平均は107日
厚生労働省の就労条件総合調査によると、日本の企業の年間休日の平均は107日。つまり年間休日100日は平均よりも1週間分ほど少ないことになります。
シフト制の場合の内訳例
シフト制で年間休日100日の場合、1ヶ月の休みは8日ほどで、1日の労働時間は7〜8時間になることが多いようです。
週休2日制の場合の内訳例
週休2日制の場合は、基本的には日曜と土曜の半分程度が休み。土日でも休めない日が出てきて、かなりタイトなスケジュールになります。
働いている人の声から見えてくる「きつさ」
年間休日100日で働いている人の声を見ると、「休みが全然取れない」「疲労がたまる一方」といった悲痛な声が。余裕を持った休暇が取りづらいのが実情のようです。
年間休日100日は違法なのか
年間休日100日は適法なのか、はたまた違法の可能性があるのか。この点について法律の観点から考察してみましょう。
年間休日100日は労働基準法違反の可能性がある
週1日の休日を定めた労働基準法に照らし合わせると、年間休日100日だと違法の可能性が出てきます。
1日8時間労働なら105日以上の休日が必要
1日の所定労働時間が8時間の場合、単純計算で年間の法定労働時間の上限に収めるには、年間で105日以上の休日が必要になります。
ただし1日の所定労働時間が短ければ適法の場合も
とはいえ、1日の所定労働時間が7時間など短めに設定されていれば、年間休日100日でも法律違反にはあたらないこともあります。
年間休日100日でしんどい時の対処法
年間休日100日の環境で働いていてしんどいと感じたら、どのように対処すればいいのでしょう。
上手に休みを取るコツ
できるだけ休日をつなげて連休にしたり、有給休暇を計画的に取得したりと、工夫の仕方はいろいろ。メリハリをつけて休むことが大切です。
残業代をしっかり請求する
サービス残業をせず、しっかりと残業代を請求するのも重要。休日出勤の場合は法定の割増賃金を払ってもらう権利があります。
違法な状況なら弁護士に相談を
違法性が疑われるブラックな労働環境なら、労働問題に強い弁護士に相談するのも一案。状況を改善するための アドバイスがもらえるはずです。
転職も視野に入れよう
どうしても環境が改善する見込みがないなら、思い切って転職することも考えましょう。自分に合った労働環境を探すのも大切です。
まとめ
年間休日100日は、平均と比べると少なめで、違法の可能性もゼロではありません。しんどいと感じるのも当然でしょう。
ただ、1日の所定労働時間が短めであれば、違法とまでは言い切れない場合もあります。状況をよく見極めることが肝要です。
きついと感じたら、休み方を工夫したり、残業代をしっかり請求したり、場合によっては弁護士に相談したりと、対処法はいろいろ。我慢せずに行動することが大切ですね。
最後に、年間休日100日で働いている人の中には、「自分に合っている」という方もいるでしょう。働き方の価値観は人それぞれです。
とはいえ、労働環境について違和感を覚えたり不安を感じたりしたら、一人で抱え込まずに専門家に相談するのがおすすめです。
参考にした知恵袋記事一覧
以下は、参考にした知恵袋記事一覧です。
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